〜其ノ5:中国語はおもしろい〜









































 回は、発音の不安だったけど、中国語にはおもしろいところもいっぱいある。それは、どのような言葉でも『漢字』で表現するということ。外来語だろうか、欧米人の人名だろうが、なんでも漢字で表記する。カタカナ語を濫用している日本人の私たちから見ると、時として、その漢字での表現は、とても真意をついている。

 私が一番インパクトを受けたのは、
『中心』。 ガイドブックを見ていると『新世界中心』、『香港文化中心』、『世界貿易中心』…などなど、やたらと『中心』という言葉がついた場所が出てくる。
これらは
いったい何の『中心』なんだ? そう思ってよくよく見てみると、『中心』はたとえば、『スポーツセンター』というような場合に使う『センター』のことであった。

 私の頭の中では、『中心』→『真ん中』→『センター=
center』という図式が浮かんで、なるほどと思った。 『新世界中心』は『New World Centre』なのである。なにも『新しい世界の中心』なのではない。(ちなみに香港ではcenterはイギリス英語でcentreと表示されている。)

 辞書で『センター』を引くと、『(1)中央。中心。(2)球技などで、中央の位置、またその位置を占める人。特に野球で、中堅、また中堅手。(3)旋盤で、工作物を支える円錐形の部分。(4)中央機関。また、それぞれの分野の専門的・総合的施設』(出典:広辞苑第四版より)という意味がある。
 この場合、『中心』に当てはまるのは(4)の
『総合的施設』であろう。だが、日本語で『センター』と書かれている場合、それ自体を『総合的施設』と訳して考えたりはしない。
 しかし、『センター=
center』は直訳すれば『中心』なのである。『中心』とあると、『まさにここがその筋での中心(メッカ)だ!』という感じがより一層強く感じられるではないか。( 私も『○○センター』なるところに勤めているので、心して仕事をせねば、と思った。)
 そうなると、例えば、
『ショッピングセンター』も
『買物中心』
となる。なんだか、この漢字だけ見ていると、『買い物が中心で、では他にはなにがあるのか?』と突っ込みたくなるのは私だけだろうか。

 このように、外来語を中国語に訳す場合、その語に意味があれば、それを文字通りの意味の漢字に訳す。 (人名のように意味がない音だと、近い音の漢字で当て字にするそうである。)
 日本語だと、外来語はたいていその読みをカタカナで表記して、意味も考えず音だけ聞いているので、普段そのカタカナ語の意味を考えることはまずない。しかし、
中国語でどのようにその外来語を表記するかを知ると、なかなかおもしろいものがある。

 では、ここでひとつ問題。
『微軟公司』とはなんのことか?
答えは、漢字をそのまま英語に訳せばよい。『微=
micro』、そして『軟=soft』、『公司』は『会社』のことである。 つまり『微軟公司』は『Mirosoft(R)=マイクロソフト(R)』なのである。
 イマドキの日本語に無理矢理訳せば『超小さくて軟らかい会社』となるのであろうか。これはチョット笑える(笑)。

 この他にも、ことのほかカタカナ語が多用されているパソコン用語が中国語ではなんというのか知りたくなってくる。 そんな私の欲望にピッタリなホームページがあった。 その名も
『中国語パソコン辞典』。このホームページでは、あらゆるパソコン用語の中国語訳が網羅されている。
 
 例えば
『フリーズ』は『死機』
 大切なデータを作成中にパソコンがフリーズしてしまって、ウンともスンとも言わない、といったことを、パソコンを使っている多くの人が経験しているであろう。そんな時に限って保存していない…。全部パーになることがわかっているけど、どうしようもない。泣く泣く電源を落として強制終了・再起動せざるを得ない時のあの悔しさ…。
 まさに『死機』にはそんな語感が感じられるではないか!!『死機』は『フリーズ(
freeze)』の直訳ではないが、断然臨場感がある。『おまえはもう死んでいる(by「北斗の拳」)』状態である。

 ほかにも、何気なく使っているカタカナ用語とそれを中国語に訳したものとを見比べてみると、ギャップがあったり、より一層言葉の意味が強調されたような感じがするものがこのホームページではたくさん見つけられるのでおもしろい。  
 
『活動窓口』、『病毒』、『在線・脱線』、『黒客』、『単撃・双撃』、『激光打印機』などなど…。答えは『中国語パソコン辞典』をご覧あれ!

 このようにいろいろ見てみてると、中国語は、実にインパクトがある。香港でどんなインパクトのある漢字に出会うか楽しみである。
                                           
(98/10/10)










































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